冬来たりなば春遠からじと思っていたら1年も3分の1が過ぎ、春通り過ぎて初夏のようなゴールデンウイーク、4月最後の練習は荻窪の杉並公会堂である。
ぼくは今季最初の練習なので、来週の春合宿前のリハビリ気分で来てみたら、2部指揮者による歌劇「サムソンとデリラ」のバッカナールからスタートである。
当楽団の名称の由来でもあり、かつてはアンコールの定番であったこの曲を弾くのも数年振りではないだろうか。 こんなに難しい曲があるのかと驚愕して早22年、いまだに難曲である。
数年振りといえば、2曲目”Ex-trance”は2001年以来、宇宙の旅から実に14年目の再演となる。 2、3年前、作曲者である吉水先生が練習と飲み会に来てくださった。ストーリー性のある繊細な作風の先生は、大いに喋り大いに笑う、とても気さくな方であった。
各部屋に分かれてパート練習。
ドラは締め切った部屋の扉から「入ってくるなオーラ」が漏れてきたので、練習後のショット。
1部指揮者に交代し、「第一小組曲」。原曲よりもぐっとスローテンポだが、それでも指が回らない。
そして「GHIBLISM スタジオジブリ・メドレー」である。
フレーズを一つ弾けば、その場面が目に浮かぶくらい、ジブリ作品は映像と音楽が一体なのだと気付かされる。
ぼくは「ナウシカ」を映画館で見た世代なのだが、冒頭のユパを追いかける王蟲が森から突進してくるシーンのBGMは、正にプログレである。メドレーには入ってないけど。
仕事柄海外によく行くのだが、先月訪れた中国は深圳でお世話になった中国人通訳は、日本のアニメが好きで日本語の勉強を始めたそうである。
20歳代半ばの彼女に”蟲師”は見た方がいい、あれは非常に日本的なアニメだからと言うと、その美人の通訳は少し考えてから、
「日本のアニメなのに『日本的』とはどういう意味ですか?」
成る程、海外ではジブリも”攻殻”もONE PIECEも、等しく「日本のアニメ」なのだ。
練習後、荻窪駅近くの「鳥貴族」で飲み会の図。
注文したはいいが、ビールも焼き鳥も待てど暮らせど出てこない。食べ放題のキャベツばかりをかじってて、ニワトリになりそうだった。
あんまり待たせると鳥二郎に行っちゃうぞ。コケコッコ。
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